久しぶりのブログである。今回は、病気とかではない。勉強のために名古屋に出張していた。
姿勢分析 スペシャリスト トレーニングセミナー。9日金曜日から13日火曜日までの5日間。みっちりと学んできた。
ナカメのバランス整体にとっての筋肉からのアプローチを考えるためだ。
エゴスキュー。解剖学や生理学、生体力学などの原則に基づいた運動療法の勉強だった。
アメリカが発祥。ピート・エゴスキューという人が創始者。ゴルフで有名なジャック・ニクラウスも応援者の一人。ニクラウスは、いろんな療法を試してみてどうにもならなかった腰痛が、このエゴスキューで良くなったそうだ。
米軍基地で働いていたこともある、Web担当スタッフの岡辺によると、日本と違ってアメリカではいい加減なものは生き残れない、だから本物だろう、ということだった。
見つけてきたのは3号店の須田。
実際にこの療法を試してみて、なかなか取れなかった腰の痛みが、この療法で良くなって、驚いたものである。個人セラピーを受けて、その効果は実感している。
効果があることなら、その原理や原則を知りたくなるのが私の常だ。今回のセミナー受講の目的はそれだった。
エゴスキューを勉強していく中で、身体がテンセグリティ構造になっているという知見を得た。身体は、骨格という支柱が筋・筋膜の張力で"浮いている"一つの張力の網状組織だと考えられる。それを内部構造として皮膚が包んでいるのだ。その概念は目から鱗だった。
その観点から身体を見ればいろいろな謎が解けてきた。
エゴスキューでは、機能不全と代償作用という概念を大事にする。
例えば、足首を捻挫すれば、その痛む足首をかばって身体はバランスをとろうとする。それは筋・筋膜の作用だ。骨格も当然歪む。頑張っている筋肉が代償作用をする。捻挫した足首は機能不全だ。長く放っておくと捻挫の痛みはテンセグリティ構造を通じて、歪みを全身に分散させる。
面白いことに、エゴスキューのエクササイズを真面目にやっていると、かつて捻挫していた足首に痛みが戻ってきたりする。代償作用で張力のアンバランスが生じていた筋・筋膜に本来の張力バランスが戻ってきたためだろう。
セミナーでは、もっぱらナカメに活かすにはどうすればいいか、という観点からの質問をしていた。それは他の受講生が曖昧にしているようなことを訊くことになった。質問回数も一番多い。こうしたときのツッコミは得意だから、何人かの受講生には質問してくれてありがとう、と言われた。
空気を読まない率直な発言をするので、親しみを込めて問題児しんちゃん(クレヨンしんちゃん)と呼ばれていた。アメリカから来た講師や通訳の人には、カワイイ、と言われていたから、まんざらでもなかった。
いつものように今回も須田に同行してもらった。二人でコンビを組んだ方が対外的にはうまくいくからだ。ボケの私にツッコミの須田。空気を読まない私に、外の人に細かい気遣いしてくれる須田。
仕切っていたスタッフからも信頼を寄せられているのを感じていた。通訳の方を通じて依頼されて、エゴスキューの女性講師に須田が「皮よせ」まで施した。長い機上の旅の疲れによる頚の違和感があったからだ。後頭骨4番の歪みから頚にきていた様子。
新しい発見もあった。
姿勢の歪みを入力すると必要な運動療法メニューが出てくるePeteというソフトがある。さすがアメリカ。先進的だ。その使い方も学んできた。
この歪み方なら、どの筋肉に作用するポーズや運動がいいのか、即座に出てくる。よく研究されているな、と思う。
原理や原則が身体を通して分かってきたので、エゴスキューのメニューと、ナカメの施術法である「皮よせ」との組み合わせのアイデアが湧いてきた。
「皮よせ」はレベルでいえば技だ。目に見える動き。効果は従来以上にある技だが、人の動きで表現できるワザである。
大事なのは、術のレベル。これは傍目には見えない。歪みのつながりを突き止める観点だ。それがエゴスキューの知見から得られるのである。施術者のカンで施術ポイントを見いだすのではなく、すべてお客さまの身体に聴いてポイントを探ることができるのだ。
参加して良かったな、と思う。
また、ナカメは進化できる。これが嬉しい。
※これは個人の感想です。成果や効果を保証するものではありません。